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ハンドバッグが出来るまで

フルオーダーのハンドバッグが出来るまでの製作工程のご紹介をいたします。
まず、牛半頭分(約畳一枚分)の巨大な革から、必要に応じたサイズを切り取っていきます。

キズをよけたり、穴や繊維質が悪い部分を避けながら取り分けていく為、半頭分とはいえ、
使える部分は限られています。
そして、切り取る時も強靭な牛皮は、生半可な刃物では切ることが出来ません。

そこで「たち」と呼ばれる特別な革専用刃物で切っていきます。この時、数ミリの狂いも
無く切り取らなければ、その後の製品の仕上がりに大きく影響するので、
細心の注意を払いながら切り取っていきます。

切り取れたら各パーツに熱ペンを使って縁取り「念(ネン)」を入れます。

念を入れたパーツを組み合わせ、縫っていきます。
この時もやみくもにミシンを動かしていては、製品を仕立てることはできません。
角にきれいに合わせたり、厚みのある部分では送り幅が変わってくるので、
ミシン目のピッチを手でごくごく僅かにずらしながら、
熟練の技術と勘を駆使し縫い上げていくのです。

縫い終わったパーツに仕上げを施します。
当製品のほとんどは「切り磨き」という古来からの技法で仕上げます。

切り磨きとは、革の合わせ面をやすり等で平らにならし、角を取り、染料で淵を染めた後、特殊な糊で毛羽をまとめた後、ヘチマ等使いをなめらか になるまでひたすら磨き上げます。
この一連の作業は大変な手間と時間を要求する技法ですが、この手間を惜しまない事で製品全体の印象が美しくなり、目を引くような存在感を 製品に持たせる事ができるのです。

製品が仕立て上がってもまだ完成ではありません。
最初は硬い革でも、使いやすく手になじみやすく使い易い様にポケットを膨らましたり、折り癖をつけるなどして使い勝手等を考えながら形成して いきます。

しかし、当店では出来ない、一番重要な仕上げがあります。それはお客様自身が使用し、その手に馴染ませて頂くことです。
馴染んだ革はとても柔らかく、暖かみのある革本来の姿へと変わっていきます。そうなる事で革製品は初めて完成品となるのです。

完成

美しく仕上がった革製品はかけがえの無いパートナーとなり、フォーマルにもカジュアルにもあなたを華麗に、スマートにドレスアップしてくれる ことでしょう。 さあ、お気に入りと出かけましょう!

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